道を歩いてふと思ふ

2000年12月1日
高架下。
ふと足下を見た。
底にはデカデカと『歩行者』の文字が書かれていた。『歩行者』つまりは『「歩」いて「行」く「者」』の意味である。…そのまんまである。
高架下。エンジン音高く響かせて通り過ぎるそれは『自動車』。アクセルを踏み込めば『「自」ら「動」く「車」』
そう考えれば『「飛」んで「行」く「機」械』!
『「列」になっている「車」』!
『「自」ら「転」がる「車」』!!
………?いや…それはちゃうやろう。アレは「自ら転が」ってはいない。「自ら転がっていたら、人が乗っていなくても車輪がクルクル回っているはずだ。なんてったって「自ら転がる」んだから。アレは人間が乗って、ペダルをこいで、初めて車輪が転がり動くんだから。つまりは人力車か、自転車よ。人間の力が非力だったら坂道も上がれんという訳か、自転車よ。それで『「自」転車』などとは…!!
………そうか…『自転車』とは『「自」ら「転」がす「車」』のこと。そしてその『自ら』は「自転車」のことではなく「人間」を指していたのだね…。つまり『乗った人間「自」ら「転」がす「車」』。確かに『人力車』とは一線画す存在だ。『人力車』に乗っている人は、乗っているだけだもん。乗った人間が、額に汗して動かす車。それが自転車。そう!それが自転車!!!

高架下に入ってから、出てくるまで。
時間にしてはたった少し。
しかしおいらのインナースペースでは、これだけのことを考え、結論までだしていた。
すごいのかショボイのか、それとも他に考える事がなかったのか。
その結論はいまだにでない…。

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