いい脚

2004年5月4日 日常
祖母の入院先でいつも会うおじいさんがいる。
夕食の介護が終わった後、顔を拭くためのタオルと使ったスプーンを洗いに洗面台に行くと歯を磨いているおじいさんに会うのだ。
ほぼ毎回。
一応会ってはいるのだが、会話など交わしたことはなかった。
ところが本日、帰りがけに病院の入り口でばったり会った。
無視して通り過ぎてもよいのだが、全く知らない顔でもないし、向こうもこっちの顔を知っているわけだし、とりあえず「失礼します」と声をかけて帰ろうとしたその時。

「いつみても惚れ惚れするいい脚だね。」

え?
発生が不明瞭だったので「脚」だか「尻」だかよくわからなかったが、親しくもない人間の尻をいきなり褒めるのは、よっぽどの尻か、あるいはよっぽどの礼儀知らずのスケベ親父であろう。
だから
多分「脚」だろうと判断した。

「いつも見かけるたびに思っていたよ、いい脚だねぇ。身長何センチ?」
「あ、ありがとうございます。168です。」
「もっと背が高く見えるよ。へぇ、168なの?いや、しかし、いい脚だねぇ。」

こんだけ連発されると「尻」ではなく「脚」だとわかった。
一応褒められているのだから、悪い気はしない。
だが
ふと
思った。

このじいちゃん『いい脚』としか言ってねぇ・・・。
『綺麗』な脚ではなく『細い』脚でもなく、ついでに『長い』脚でもない
『いい』脚な訳だ。

うん、まぁ、戦闘系グッドレッグだとは思うよ、うん。
『健康的』で『たくましい』・・・『いい』脚だ。
うん。
実は筋肉量も全身の中で一番多い強靭な脚である。
もとバレー部エースアタッカーの脚なんだから。

母に告げると
「年寄りは太い足が好きなのよねぇ!」

一刀両断とはまさにこのことである・・・。
わかってらい!!!!!(涙)

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